カメラマン歴20年。出会った3度のド緊張。
AQUA VISHIONの雨樹一期(あまきいちご)です。カメラマンという仕事を20年続けてきました。
コラムや雑誌で連載、写真をコンテンツとして企業に提供。ペットとの家族撮影、HPの宣材写真やECショップの商品写真撮影。
カメラの個人レッスン、コロナ前までは全国でワークショップも開講していました。
その中でめちゃくちゃ緊張した仕事が3つあります。
初対面の方とお会いするのも、教室の講師も、撮影会も、知らない人ばかりのパーティーも緊張しますが、ちょっと別格というか、ベクトルの違う3つ目の緊張がつい先日ありました。
ということで、その3つを勝手ながらご紹介させてください。
1つ目の緊張「初の女優・モデル撮影」
1つ目はポートレート撮影。そのモデルが鈴木ちなみさんでした。
集英社の「週間プレイボーイ」の特集で、フィルムカメラで鈴木ちなみさんを撮影するというもの。
個性的なフィルムカメラやトイカメラを7台使用する企画でした。
フィルムカメラはその場で確認が出来ないし、はじめて芸能人を撮影するのでプレッシャーと緊張で当日のギリギリまで心臓バクバクでした。
前日の夜は緊張してるのか興奮しているのか不安なのか、よく分からない感情で眠れなかったです。
ただそこは本職である撮影ということで、出来上がりの写真は完璧でした。
…なんて結果が出た後なので調子にのっていますが、現像した写真を見るまではドッキドキでした。なんといっても、やり直しがききませんからね。
自分の実力を褒め称えたいところですが、鈴木ちなみさんの自然なポージングが上手すぎて、めちゃくちゃ撮りやすかったんですよね。
やっぱプロは違いますね。過度なポージングとか全くないのに、かわいくてキレイで、スタイルの良さもちゃんと分かるんですよね。
当時の僕は観覧車をモチーフにしてよく撮影していたこともあり、「観覧車の中でも撮りましょう」となり、ちなみさんと二人で観覧車に乗れたことはいい思い出。
電車内で週刊プレイボーイの吊り広告を見て、そこに自分の名前が掲載されていたのも嬉しかったです。
上記の写真は、フィルムカメラの多重露光という撮影方法。フィルムの同じ面に重ね撮りしています。
他にも写真はたくさん掲載されましたが、権利の関係で数枚しかアップできないのが残念です。
撮影は東京の葛西臨海公園。他にも何らかの仕事を入れて大阪から向かったのですが、その前後の記憶は全くありません。
スコーンと抜け落ちてしまったくらい、ちなみさんの撮影が記憶に残る数時間でした。
2つ目の緊張「初のテレビ出演」
2つ目ははじめてのTV出演です。
川田裕美さんMCの番組です。認知度的には鈴木ちなみさんよりもあるのかもしれませんね。大阪ではずっと見てきたアナウンサーさんです。
内容はスタジオ収録で猫の撮り方を紹介するというもの。撮影ではなく、今回はしゃべりがメイン。
簡易ですが楽屋も用意されていました。
スタッフの方に楽屋まで案内されて渡された台本。
楽屋にはお菓子とかドリンクが置かれていました。初テレビのプレッシャー、喉はストローみたいに細くなっているので、お菓子は食道まで届きません。
むしろ緊張で食道から口に戻ってきそう、出番まで約30分。覚えないといけない台本。
地獄の待ち時間でした。
いざスタートすると開き直る正確なので、なんやかんやでそれなりにうまく話せたと思っていましたが、、
収録を見ると身体がクネクネというか、首がグラグラしていて、見るに耐えなかったです 笑。
おそらく緊張で肩に力が入っていて、それより上の筋肉がゆるゆるだったんだろうと。
妻はそれを見て大爆笑。
ただ、川田裕美さんが収録の合間に話しかけてくれたので気持ちが和みました。番組後半はグラグラも幾分はマシだったかなと。ステキな方ですね。
テレビ出演はもう一本あって。テレビ大阪のニュース番組なのですが、「チェキを愛する写真家」として出演しました。
スタジオではなくロケ。
教訓が活かされたのか、首はグラグラはしてなかっです 笑。
ただ、プロデューサーの方に「撮影しながらこの道をゆっくり歩いて来て下さい」って言われて。
その動きはちょっとわざとらしかったかもしれません。
遠目から見るとロボ、だったかもしれません。
その場でチェキの魅力についてインタビュー形式で語ったのですが、カットされまくってました 笑。
3つ目の緊張「初のラジオ出演」
そして今回の3つ目はラジオ出演です。
電話で対談する、声だけの出演。
それならテレビより楽って思われそうですが、その対談するお相手が画像の通り、稲垣吾郎さん。
あの国民的アイドルSMAPの元メンバー。
誰もが知っている、超雲の上の存在です。
緊張しないわけがないです。
リスナーさんからのリクエストで実現したのですが、対談内容は猫とカメラ。
対談前に、一度音響チェックのためスタッフの方から電話があり、「それでは30分後にお電話します。次は稲垣さんと繋がっています」なんて言われて、その電話を待つ時間がまたまた地獄でした 笑。
ずっと部屋で立ち尽くしていました。
でも緊張して噛みまくっちゃいけないし(ていうか普段からよく噛むし 笑)。とりあえず、背筋を伸ばして、子供の頃の遠足の前の日みたいに「緊張ではなく、これは興奮しているんだ」と言い聞かして着信を待ちました。
吾郎さんは3匹の猫と暮らされていて、カメラも大好き。めちゃくちゃお話もお上手で、緊張も緩み、普通に楽しくお話しすることが出来ました。
面と向かって話していたら上手く話せなかったもかもしれませんけどね。
今回も簡易な台本がありました。どんな質問をされるかと一連の流れですが、事前にメールでもらっていました。
回答出来るように、文章を書いて何度も読み上げていましたが、実際はほぼ台本無視でした笑。
普通に猫やカメラについて30分ほどお話をした感じです。それが結果良かったのかもしれません。
最後に
緊張という言葉を使いましたが、どれもかけがえのないステキな一日になりました。
謎の妖精が現れて「Hey You!もう一度この日に戻りたいかい?」と聞かれたら、戻りたくはないですが 笑、これから出会っていくド緊張も楽しんでいけたらなとは思っています。
ちなみに緊張して大失敗したこともあって。
それは、はじめてのカメラ教室です。
名古屋のカルチャースクールで4年ほど講師をしたのですが、それの初回。
初めての講師、初めての場所で、初対面の方が30人くらい。そんな中で2時間の授業。
それはもう、記憶から消したいくらいグッダグダでした。
いまの自分があるのはその日のお陰なので、後悔とかはないんですけどね。